2014年10月23日(木)
9月に南知多円空三佛霊場の取材があり、掲載された冊子が届きました。
掲載されるのは、CCNCコミュニティ誌「COCONUTS CLUB」(11月号)です。
匠琳先生が円空や円空仏について解説している内容が掲載されています。
カメラを構えているのが、山田匠琳先生です。
2014年9月12日(金)、18日(木)
南知多円空三佛霊場会のテレビ取材のため、匠琳先生が愛知県南知多町を訪れました。
三佛霊場の参加寺は、成願寺(善女龍王像)・如意輪寺(薬師如来像)・慈光寺(弁財天)です。
成願寺さんの本堂です。
朝からお遍路さんが拝観しています。
成願寺のご住職さんから匠琳先生が円空像の由来を伺っています。
いよいよテレビ撮影スタートです!!
匠琳先生が、成願寺の善女龍王像の解説をしています。
ご住職さんに善女龍王像をつくった円空の手法を説明しています。
善女龍王像の背面です。
背面は虫食いでボロボロになってしまいました。
墨書がありますが、今はほとんど読み取れません。
以前、まだ読み取れた時期に村岡という人が写し取ったものがあります。
善女龍王像を匠琳先生が検地しています。
ご住職さんに像の説明をしています。
テレビの撮影が終わり、ほっとして談笑しています。
次の撮影場所は、如意輪寺さんです。
厨子に入った薬師さんをご住職さんに出していただきました。
いよいよ本番!
匠琳先生が薬師さんの解説を始めました。
順調にスタートと思ったら…
マイクを付け忘れていました!
皆、大笑い(^O^)
おかげで一同リラックスできました。
ご住職さんに、ここの薬師さんの材料や円空の手法をユーモアを交えて説明しています。
これが如意輪寺さんの薬師立像です。
薬師さんを検地しています。
その結果をご住職さんに説明しています。
この薬師さんの材料はスギまたはサワラです。
こんなにねじれていますが、円空さんはこんな木でも使ったのですね。
匠琳先生が、ご住職さんに円空さんがこの像に使用した鑿の大きさを説明しています。
撮影が終わって、一段落。
ご住職さんと南知多円空三佛霊場の話をしています。
最後は慈光寺さんてす。
慈光寺さんの本堂です。
こちらは山門です。
立派ですね~!!
ここの円空仏は、弁財天です。
しかし、円空仏は真ん中の本像だけです。
両脇の十五童子と六本の手は仏師が彫ったものです。円空作ではありません。
飾り物の宝冠纓格(ほうかんようかく)は後から付けられたものです。
ご住職さんは顔を見せてくれず…
円空仏を前に出していただきたいのですが、出してもらえずに困ってしまい、対策を練っています。
本来、弁財天頭上仏の宇賀神があるのですが、宇賀神が見えないので、匠琳先生が模刻した荒子観音の宇賀神を使って、説明しています。
後日、小島円空学会理事長よりこの弁財天の頭上仏の写っている写真を提供してもらいました。
頭部の写真を精査したところ、竜と思われるものが彫られていました。これによって円空仏はこの厨子に入れた当時は善女龍王像だったと思われます。それを仏師が六本の手をつけて弁財天にしたと考えられます。
この厨子そのものは、相当古い立派な厨子で、十五童子をはじめ、下段には舟、荷車、馬などの極楽浄土の風景のようなものが彫られていて、弁財天の幸せな世界をつくっています。
もともと立派な厨子なので、明治の廃仏毀釈の折り、ご本尊の弁財天だけ廃棄されてしまったと思われます。
最終的に再度、像の確認をして終わりました。
慈光寺さん以外は納得のテレビ取材だったそうです。
2014年9月7日(日)
匠琳先生が、第44回円空学会総会へ出席されました。
美濃市の善応寺で円空学会の総会が開催されました。
午後からは、善応寺さんの円空仏を拝観しました。
ここには円空が4体しかつくらない誕生仏と観音坐像があります。
こちらが誕生仏です。
右腕が折れて修理した痕が残っています。
背面まで彫られていて、初期の像と思われます。
観音坐像です。
観音坐像は、本来蓮台があるのですが切られています。
しかし、円空は蓮台を最初から彫らなかったのかもしれません。
材料は、円空が普段利用している針葉樹材ではなく、境内の庭木の手入れのときに出た、廃材を使用したのかもしれません。
会員の一人が、古物商から買ったといわれる神像(菅原道真)と大黒天像を持ってきました。
神像は彫師の手によるもので、よくできています。
材料はたぶん”ねずこ”のようです。
大黒天は、クロガキの堅い材料でできていて、像容は、円空に近い省略された像ですが、刀痕を見ると鑿走りもよく、これも職人が遊び心でつくったのではないかと思います。
次に、某所へ円空仏の拝観へ行きました。
円空仏の写真は撮らせていただいたのですが、公にはしないでほしいということで、場所も写真も公開できません。
こちらの円空仏の材料は、境内の庭立ちの黄肌材でつくられたように思います。その後切られて、朽ち果てかかった材料を使用しています。
一応写真は撮りましたが、材料の種類を知るため、手袋をはめて像を持ち上げて確認しました。15㎏程あり、割と重い材料です。
円空はこんな木でも使ったようですね。
次に来昌寺さんの円空仏を拝観しました。
こちらの円空仏は聖観音坐像で肩がなで肩で上品な顔をしています。
この像の材料は、節まわりの材を使っています。
正面から見ると変化はないのですが、少し横から見ると見返りに見えます。
顔の部分を少し深く彫ることによって、見返りに見えるようになるので、円空はこのテクニックを知っていたのでしょうか?
美しい聖観音ですが、円熟してきたときの像ではないかと思います。
材料は芯材なので、間伐材の杭に使う丸太の落としで彫ったものと思われます。
背面を見ると逆目がひどく、反対から鉈で整えているようですが、逆目の割れが深く入り込んでいます。
この像も岩座が途中で切られています。
続いて、歩いて近くの願念寺さんに行きました。
聖観音立像です。
この像は、気取りでおおかた裳まで鉈で削って、一寸鑿で仕上げています。
簡素なつくりですが、バランスがよく、材料はヒノキのようです。
2014年3月17日(月)
匠琳先生が小渕観音院の御開帳に行ってきました。
埼玉県春日部市の小渕観音院です。
聖観音菩薩立像(写真中央)と伝毘沙門天立像(右)と不動明王立像(左)の三尊です。
キツネの姿の徳夜叉明神像です。
カラスの姿をした護法大善神像です。
普通の仏師の彫る蔵王権現に似たスタイルで、円空が唯一残した像です。
関東地方に多くみられる役行者像です。
小渕観音院の尾花住職(写真左)と山田匠琳先生(写真右)
住職さんにはいろいろと便宜を図っていただき、ありがとうございました。
世話役さんにも帰りに送っていただいたりと大変お世話になりました。
本当にありがとうございました。
2014年3月14日(金)
栃木県市貝町で円空仏が発見され、山田匠琳先生が早速調査に行きました。
市貝町歴史博物館館長 高木さんに円空仏を写真撮影のために出していただきました。
山田匠琳先生が、出していただいた円空仏を精査して、撮影しています。
こちらがその円空仏です。
〈正面〉
〈背面〉
〈側面〉
市貝町は閑静でとてもいいところですよ!
皆さんもお越しになってみてください。
高木館長(写真右)と山田匠琳先生(写真左)
今回は、高木館長さんの特別なはからいで写真を撮らせていただきました。
本当にお世話になりました。ありがとうございました!!