2013年11月24日(日)
匠琳先生は円空学会へ出席するため、岐阜県高山市へ向かいました。
千光寺の山門です。
ここで、円空学会の研究会が開かれました。
千光寺の大下大圓住職の講和を聞きました。
新しくできた立派な山門を見学しました。
宿儺堂で、石でできた両面宿儺を見学しました。
この像は、円空が彫った両面宿儺を真似て彫ったものだそうです。
その後、改装された資料館をちょっと見て、明日の仕事があるので、急いで退室しました。
2013年11月13日(水)
13日夜、またまた匠琳先生は秋田へ向かいました。
夜の東北道を北上して、秋田道へ入るころから雪に見舞われてしまいました。
初日は、秋田道西仙北SAで午前2時ごろ車中泊です。
翌朝、雪の中を出発で~す!
秋田県大館市「宗福寺」です。
ここには、以前匠琳先生が発見した大きな十一面観音があります。
匠琳先生がここを訪れるのはこれで4回目です。
この十一面観音は、円空作の立派な像ですね。
十一面観音の裏を匠琳先生が精査しています。
宗福寺の住職さん(写真右)と匠琳先生(左)
次に訪れたのは、能代市の竜泉寺です。
匠琳先生の訪問は3回目となります。
ここは円空作の大きな十一面観音が有名です。
雪のため、渋滞にはまり、竜泉寺の十一面観音を守っている円空会の人たちと住職さん一同を待たせてしまいました。大変ご迷惑を掛けてしまい、申し訳ありませんでした。
十一面観音です。
縞模様になっているのは、以前、旧竜泉寺(能代市内)にあったときに、雨だれでススが落ちてしまってできたものです。
円空会の人たちが、匠琳先生のために十一面観音を出してくださっているところです。
匠琳先生が、十一面観音を精査しているところです。
今回の秋田訪問では、宗福寺や竜泉寺の関係者の皆様方には大変よくしていただき、本当にありがとうございました。
2013年11月7日(木)
匠琳先生が、愛知県新城市熊野神社へコピーライターの内藤氏と円空仏を観に行きました。(撮影:内藤氏)
ちょうど、鎌倉国宝館で開催されていた「北条時頼とその時代」展に出品されていた北条時頼像が返ってくるのにあわせて、収納庫を開けるということで、そこに納めてある白衣観音と呼ばれている円空仏を拝観させていただきました。
こちらが、収納庫に納められている円空仏です。
この像は円空の円熟期につくられたかわいい像です。
匠琳先生が調査しています。
これは白衣観音といわれていましたが、先生が総代さんに「これは白衣観音ではなく、如意輪観音または思惟菩薩です。」と説明していました。
熊野神社の総代さん(写真両側)と匠琳先生(中央)
この像は、一般家庭に一宿一飯のお礼に置いてきた多くの像のひとつです。
2013年10月6日(日)
群馬県みどり市大間々町にある「みどり市大間々博物館(コノドント館)」です。
9月21日(土)から10月6日(日)まで大間々の円空仏の公開展が開かれていました。
木遊会とコノドント館は長い付き合いがあって、竹内館長とは20年来のお付き合いになります。
先生は3度目の訪問です。
禅桂寺所蔵(管理:松源寺) 円空作 阿弥陀如来坐像(薬師如来)と成満院所蔵 円空作 月光菩薩立像が展示されていました。
竹内館長(写真右)と親交をあたためました。
2013年9月1日(日)
円空学会の総会が下呂市の「温泉寺」で開催されました。
今回の総会では役員改選があり、新しく円空学会理事長に小島悌次氏が就任されました。
下呂市にある「温泉寺」です。
温泉寺所蔵の円空仏です。
(左から、善財童子・宇賀神・善女龍王・阿弥陀如来の4体)
下の写真は、過日、「ジパング俱楽部」の取材があり、先生が温泉寺を訪れ、住職と円空について語っているときの写真です。
〈撮影:山本典義〉
2013年5月13日(月)
4月23日、先生が秋田へ円空仏の調査に行きました。
一昨年、大館市の宗福寺所有の十一面観音像を円空仏と先生が確認。
今回、宗福寺を再訪し詳しく調査しました。その時の様子が「秋田さきがけ」新聞に掲載されました。
2013年4月3日(水)
先日の読売文化センターでの講演の時に、受講生から先生へ円空仏の鑑定依頼がありました。
先生がその鑑定を行い、ついにその結果が出ました。
■ こちらが依頼された円空仏です。
像容:関東スタイルの小坐像です。
左の写真は、円空仏の背面を赤外線撮影したものです。
精査したところ、梵字が浮き出ました!
二文字書いてあることが確認できたのですが、はっきりわかったのは一番下の文字で、これは「シリー」という文字だそうです。
〈参考〉
左の文字が、梵字の「シリー」です。
上の写真と比べてみてください。
匠琳先生は、この像を円空仏と判定しました!!
〈解説〉
匠琳先生がこの像を円空仏と判定したのは次の通りです。
全体の像容が円空の作った小観音坐像と一致する事、この像は関東滞在の際彫られた小像と像容が似ている。像の肩がなぜ肩で全体の幅が狭いのが特徴。
宝冠は顔と同じ高さに配分していて三面に縦に三角刀で線刻しているのは円空の特徴で宝頂部の木口を丁寧に削っている。
顔は宝冠と同じ寸法で幅も同寸に配分して髪の生え際から肩まで一段削り降ろし目鼻口を切立で表している。あまり首は作らない、これも円空の特徴で半生(はんなま)の材料で作った様でノミで切立した際、繊維が潰れ永い年月の間に欠落したと考えられるそうです。裳と天衣は同化して表現されていて背面に条帛を表す中央から三本の線刻がある。
蓮台は連弁が二重に彫られて弁日を線刻している。返り花は線刻しているのは円空独特の表現だそうです。
長年いろいろな材料を扱ってきた先生の経験から材料の種類はヒノキかサワラで円空が彫った時期と同じ頃の材で劣化状態から分かるそうです。
先生が背面を赤外線カメラで精査した結果、背面の下方に二文字の梵字が確認されました。
上の梵字ははっきりとは分からないそうですが下の梵字はシリ―(吉祥)とはっきりと読めたそうです。
背面の梵字が明らかになった事で像容と共に円空仏に間違いないとの事です。
尚、梵字の解読には円空学会の小島悌次先生にも協力して頂いたそうです。
2013年2月17日(日) 13:00~14:30
~講座の内容~
「円空仏の造形と魅力」
読売・日本テレビ文化センター 北千住センター
東京都足立区千住旭町42-2 北千住駅ビル9F
現在、東京国立博物館で「飛騨の円空展」が開催されています。そこに展示されている円空仏についての解説をしてほしいと山田匠琳先生が依頼を受け、講演を行いました。
先生は彫師の立場から、円空仏の見所などについて話をされました。
■ 講演の様子です。
昨年、南アルプス市の江原浅間神社で発見された神社の秘仏である女神像と円空の作造の関係について説明しています。
現在、東京国立博物館で展示されている飛騨の円空仏の中の両面宿儺をはじめ、清峰寺の十一面観音と脇侍について解説しています。
その他にも、桂峯寺の十一面三尊についての話しや迦楼羅像について、八大竜王、宇賀神の話などなど…
珍しい像容の仏像について、解説をしました。
円空仏の像の特徴や作造の経緯、作ったところの時代背景など、先生の解説はどんどんと広がっていき、1時間半の講演では時間が足りないようでした。
受講生の方からは写真を使っての説明がわかりやすかったといっていただきました。他では聞くことのできない彫師ならではの説明が、とてもわかりやすく面白かったようです。後日、先生のもとには、お礼のメールがたくさん届いたそうです。
この講演後、受講生の方たちは、東京国立博物館の飛騨の円空展を観覧されました。円空仏をより一層わかりやすく観ることができたと皆さんおっしゃっていました。
また、この講演を聞いて、皆さんますます興味がわいてきたようで、先生の話をもっと聞きたいと、他ではこのような講演をやっていないのかという問い合わせもあったそうです。
それから、講演のときに受講生から円空仏の鑑定依頼がありました。
現在、先生が鑑定中です!!
2013年1月11日(金)
先生は、東京国立博物館の円空展の内覧会に招かれ、行ってこられました。 混んでしまって大変だったそうです。